モバイルプリンス
ツイッター、フェイスブックなどの主要SNSが、アメリカ・トランプ大統領のアカウントを相次いで凍結しています【※1】。
トランプ氏は昨年の大統領選挙でバイデン候補に負けたものの、「不正選挙だ」と根拠のない主張を繰り返していました
。6日にはアメリカ連邦議会にトランプ支持者が乱入し、5人が亡くなる暴動に発展しました。
また、同氏の支持者が愛用するSNS「パーラー」は、言論の自由を掲げ、投稿の内容を選別しないとしていましたが、スマホのアプリストアから締め出された上に、アマゾンによってサーバーのサービスを停止され、SNSそのものが凍結状態になっています。
明らかに異常事態が続いています。
※1 アカウント凍結 … SNSやウェブサービスなどはそれぞれ「利用規約」というルールが設定されており、そのルールを破ると警告を受けたり、今回のトランプ氏のようにアカウントを止められる「凍結」などの対応が取られることがあります。一般的には、攻撃的・差別的な投稿などを繰り返すと凍結されます。
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2016年の大統領選挙では、「ヒラリークリントン候補はピザ屋の地下で人身売買をしている」というフェイクニュースが拡散され、信じた男がピザ屋に押しかけ銃を発砲する事件が起きました。
新聞社などが調査し一度は「誤報」とされたものの、20年の大統領選挙で再度このフェイクニュースが拡散され、再び信じる人が出てきました。
退屈な事実よりも、興味深い嘘はすぐに広がり何度も復活するということですね。
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SNSでは同じような考えの人たちが集まりやすく、みんなが同じことを言っていると「本当っぽく」見えてしまいます。
さらに狭いコミュニティーで怒りが増幅することで過激化しやすく、今回のように暴動に発展してしまうのです。
同じような仕組みでSNSを使う私たちも気をつけなければいけないことです。
【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ スマートフォンアドバイザー、フリーライター。沖縄県サイバー防犯PR大使を務め、スマホやインターネットの活動講座を学校などで実施。本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」(旬報社)も発売中。