宮古病院が18日から診療制限 高齢患者の増加で人手不足 緊急性のない検査、手術は延期


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宮古病院=2020年7月(資料写真)

 【宮古島】沖縄県宮古島市内で60代以上の高齢者を中心に新型コロナウイルス感染者が増加していることを受け、市平良の県立宮古病院(本永英治院長)は19日、会見し「病院機能、病床確保ともに逼迫し(ひっぱく)し医療崩壊寸前の危機的状況だ。『軽症で済む』『私は大丈夫』という考えはやめてほしい」と市民に強く訴えた。18日から診療制限も開始したと発表した。

 本永院長によると、19日現在で同病院(コロナ病床36床)に24人のコロナ患者が入院している。60代以上が半数以上を占め、80代以上が10人。そのうち6人が90歳以上だという。「高齢者の看護は人手がいる。増員のため、他の診療科の看護師を充てなければ回らない状況だ」と説明した。

 人繰りの影響で、緊急・準緊急手術や救急外来・入院など緊急性のあるものは対応するが、それ以外の手術や検査は延期する。

 本永院長は高齢患者が急増した背景に家族や親族内感染の増加を挙げ「飲み会や会食などで感染した家族から同居する高齢者に感染している」と指摘した。