地域の話題が充実しすぎ…社内報がフリーペーパーに発展 うるま市のリフォーム店発行


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「話くわっちー」を手に熱い思いを語る(右から)川満秀吉社長、編集スタッフの新垣美和さん、新崎盛文相談役=13日、うるま市の喜神サービス本社

 【うるま】うるま市田場の総合リフォーム専門店「喜神サービス」(川満秀吉社長)が発行するフリーペーパーが、会社のPRの枠を超えた生活情報誌として話題になっている。毎月の定期発行で部数は1万部。2006年に創刊され、新年の1月で通巻178号を重ねている。タイトルは「話くわっちー」。A4判の20ページ。

 毎号、表紙は県内の各地域、各分野の自営業者や経営者が「今月の人」として頑張っている姿を紹介している。情報が多岐にわたり、暮らしの中の法律、健康づくり、子育て、整理整頓レッスン、風水開運、季節に応じた暮らしの知恵や対処の仕方など、それぞれの専門家のコーナーがある。

 働く人の心構えを説く伊禮一夫常務の「常務の話」、社会事象や身辺雑記を洒脱(しゃだつ)につづる相談役コラムもある。沖縄の昔話の読み物や読者のお庭拝見も人気コーナーだ。公共施設や市町村の主要イベントや展示会の案内、行楽情報、協賛店舗から提供された各種クーポンも折り込まれている。

 さらに毎月第3日曜日には同社駐車場でフリーマーケットを開催。読者、地域住民の交流の場として好評だ。

 当初は社内報としてスタートしたが、その後社員の声を受けて現在の体裁に。無料の月刊情報誌となると編集作業や発行経費にかかる負担は決して小さくない。県内の各支店を通して地域に配布し、自社のPRは控えめなのが特徴だ。

 川満社長は「読者参加型の情報発信を目指している。会社の理念はチャレンジ精神で喜ばすことと社会貢献。私たちの仕事は地域社会の支えがあって初めて成り立つ。その感謝の思いも込めている。毎月届く読者の反応がうれしい」と手応えを強調した。問い合わせは同社企画広報(電話)098(973)6533。
 (岸本健通信員)