沖縄県内、輸入が907億円超 輸出額は2年ぶりに減 2020年管内貿易概況


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 沖縄地区税関は21日、2020年の管内貿易概況(速報)を発表し、輸出入の差し引きは907億3600万円の輸入超だった。輸出総額は再輸出品や輸送用機器などの減少などがあり、前年比3・4%減の300億6300万円で、2年ぶりに減少した。輸入総額は同18・8%減の1207億9900万円で、3年連続の減少となった。

 輸出の品目別では、原油の減少や航空機エンジンの反動減などがあり、「再輸出品」が30億8800万円(18・9%)減少した。車などの「輸送用機器」も10億5800万円(49・4%)減となった。スリランカ向けの中古車輸出が、19年に現地で輸入引き締め政策が行われたことで大幅に減少した。

 輸出額ベースで見た国別内訳は中国が38・8%、台湾が22・9%、香港が9・7%などだった。

 輸入の品目別では、「石炭」が数量と単価共に減少したことで72億6900万円(36・8%)減、「原油」は単価の大幅下落で57億4900万円(25・1%)減となった。一方、新型コロナウイルスの影響でマスクの輸入が増え、「織物用糸および繊維製品」が8億5900万円(69・0%)増加した。輸入額ベースの国別内訳は、オーストラリアが21・6%、中国が16・2%、サウジアラビアが14・2%などだった。

 20年12月の概況は、輸出総額が前年同月比31・9%減の10億2500万円、輸入総額は同56・5%減の95億1100万円だった。