国際

核兵器禁止条約が発効 日本の不参加に「怒り」 沖縄在住の被爆者から参加求める声

 核兵器禁止条約が22日に発効する。国連によると、条約は昨年10月までに批准した50カ国・地域で効力が発生。米英仏ロ中の核保有五大国は参加を否定しており、米の「核の傘」に依存する日本政府も不参加だ。

 「唯一の戦争被爆国」の日本が参加しないまま発効する核兵器禁止条約。日本の批准を求める声は、被爆者の苦しみを知る県内在住者からも上がる。
 広島市出身で、1945年8月に原爆が投下された当時、母親の胎内で被爆した中原冨美子さん(74)=那覇市=は、「核の傘」を理由に条約に参加しない日本政府の姿勢について「人命より国策が大事なのだろう。怒りしかない」と受け止める。

 中原さんが暮らしていた広島市富士見町は爆心地から1キロほどの場所にあった。家族は戦後も被爆が原因とみられる症状に苦しみ、父は寝たきりになり60歳で亡くなった。中原さんも幼少期から病弱だった。

 被爆者が高齢化し、全国各地で組織的な活動を終える動きも出ている。だが、戦後75年の月日を経て実現した核兵器禁止条約には期待を込める。「被爆を体験した人が日本で生きているという事実はとても重い。訴えを絶やさないよう、2世らにつないでいきたい」

 那覇市の與那嶺尊さん(56)は、父が長崎で被爆した「2世」に当たる。今は亡き父の体験を胸に刻む與那嶺さんは「核保有国に合わせるのではなく、一緒に条約に参加して核廃絶を目指すことが一番だ」と批准を求めた。


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