入院調整中、初の死者 県内コロナ、新規感染103人


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 県は22日、新型コロナウイルスに感染し入院に向けて自宅で待機していた県内在住者1人が死亡したと明らかにした。入院調整中の死亡者は県内で初めて。県内の累計の死亡者数は90人となった。一方、県が発表した22日の新規感染者数は、10歳未満から90代までの男女103人だった。累計感染者数は6862人。16~22日の1週間で1日の感染者数が100人を超えた日が4日あり、感染拡大が続いている。 

 県によると、死亡した感染者は以前から症状があったことからPCR検査を受け、21日に陽性が確認された。この日は自宅で療養していたが、容体が急変。家族が救急搬送を依頼し、搬送先の医療機関で22日に死亡が確認された。性別や年代、居住地は遺族の意向により非公表としている。

 21日の陽性確認後、県の担当者が連絡を取った段階では早急に入院を要する容体ではなかったという。22日朝まで経過を見て入院調整を進める予定だったが、その間に容体が急変した。県の糸数公保健衛生統括監は「入院待機に非常に時間がかかったということではない」と説明し、病床逼迫(ひっぱく)が原因によるものではないとの見方を示した。

 感染拡大に伴い、全国各地で自宅で待機して療養していた患者が死亡するケースが相次いでいる。県内では22日時点の病床占有率が85.9%となり、県の警戒レベル判断指標で最も高い第4段階の「感染蔓延(まんえん)期」にある。

 1月に入って1日の新規感染者数が100人を超えるのは16日(130人)、19日(113人)、20日(111人)に続き4度目で、いずれも直近1週間に集中している。