今必要なのは「個人給付金」「家族感染時のサポート」最多58% 沖縄県民アンケート


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 新型コロナウイルス感染症の県民生活への影響を聞いたアンケートでは「いま必要なもの」(複数回答)として「個人への給付金」が58・8%で最も多かった。「学費や公共料金の減免や猶予」(38・9%)「家賃や住宅ローンの猶予や補助」(28・3%)といった経済的な対応を求める項目が上位に入った。

 自由記述には「公共料金の支払いが遅れることがある」(非正規の30代女性)「飲食店から解雇された夫の再就職先が見つからず失業保険ももうすぐ終わる」(40代女性)といった日常の生活費不足のほか「収入が安定せず、子の進学先への納入金がままならない」(正規職の40代女性)と将来に関わる訴えもあった。

 また「家族に感染者が出た時のサポート」が58・0%でトップに並び、新型コロナの「検査や治療に関する情報」が41・6%で続いた。感染が広がる中、より具体的な対処について情報を求める人が多かった。 自由記述では「風邪で病院に行ったが検査をしてもらえない。治るまでコロナかもと恐怖心が消えなかった」などの声があった。

  ○   ○

 新型コロナウイルス感染症流行後の生活の変化を聞くため、琉球新報はおきなわこども未来ランチサポート(実施主体・琉球新報社、おとなワンサード、日本郵便沖縄支社)と2020年12月にインターネット上でアンケートを実施した。


調査の方法

 調査は2020年12月2~13日、コロナ前と比較した所得や勤務時間の変化、生活上の困りごとや必要なもの、心理状態などをインターネット上のアンケートフォームで答えてもらった。琉球新報の記事や公式SNSで広く回答を呼び掛けたほか、食料支援を行う「おきなわ子ども未来ランチサポート」の食材配布時などに利用者に回答を呼び掛けた。県内からの有効回答は226件だった。


主な質問項目

■新型コロナウイルス感染症の影響が出る前、あなたの1カ月の手取り所得額はいくらでしたか。

■新型コロナウイルス感染症の流行前に比べて、あなたの1カ月の手取りの所得額は変わりましたか。

■新型コロナウイルス感染症の影響で、あなたの働く日数や時間は変わりましたか。

■あなたやあなたの家族は今、どのようなことに困っていますか。

■あなたやあなたの家族にとって、今とても必要なものは何ですか。

■あなたの心の状態について、過去30日の間にどれくらいの頻度で次のことがありましたか。▽神経過敏に感じた▽絶望的だと感じた―など。

■新型コロナ流行後、ランチサポートなどの食料支援を利用したことがありますか。