本部町の観光案内は任せて! 初の町公認ガイド誕生へ養成講座 地域の隠れた魅力を発信


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【本部】コロナ禍で観光業が大きな打撃を受けている本部町では、これまでとは違った角度から地域の魅力を発信しようと昨年12月7日から、地元住民向けのガイド講座「むとぅぶんちゅ観光ガイド養成講座」を開いている。自然や歴史などを学び、修了後は町認定観光ガイドとして修了証が授与され、町で初めての公認観光ガイドが誕生する。

真剣な表情で講義に聞き入る受講者ら=25日、本部町会館ホール

 町内在住、修了後に案内ガイドとして活動できる人が対象で、19人の受講生が選ばれた。講座は全7回。町の観光概要、本部半島の自然概要などを座学で学び、具志堅の神ハサーギや健堅大親の墓など町の文化財・史跡を巡った。学芸員と共に、もとぶ円すいカルスト散策なども実施した。

 1月25日は町会館ホールで「今帰仁グスクを学ぶ会」の小浦建夫副理事長(73)によるガイドマナー講座が開かれた。ガイドをする上での礼儀や作法について話した後は「自分の価値観を押し付けるような説明は危険。思いやりを持つことが重要」など話した。

 真剣な表情で講座を受けた新川緑さん(68)は「とても興味深い内容ばかりで勉強になる。これから町内のさまざまな場所を巡りたい」と笑顔を見せた。

小浦建夫さん

 町役場総務課行政班の比嘉啓一郎主任主事は「地域の隠れた魅力を知る地元の人だからこそできるガイドがある。いろいろな形で観光客を受け入れる体制をつくりたい」と述べた。今後は町観光協会と連携し、観光ガイド組織の立ち上げを予定している。