放射線治療科、名護市内に3候補地 北部基幹病院に設置の方針


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 【北部】沖縄県名護市の県立北部病院と北部地区医師会病院を統合する公立北部医療センター(北部基幹病院)の設置計画について、県は2病院の既存科に加え、がん患者に対応する「腫瘍内科」と「放射線治療科」を新たに設置する方針を示した。放射線治療ができる医療施設は名護市以北になく、北部住民は中南部の施設を利用することが多い。同センター第2回整備協議会が名護市で27日に開かれ、県が示した基本構想(素案)に盛り込まれた。市内の三つの建設候補地も示された。

 素案によると、現在の2病院にある計32科から、センターでは2科が加わり計34科になる。県立北部病院で休診中の脳神経外科も含まれている。

 建設候補地は(1)農業大学校移転後の敷地(2)名護商業高校跡地(3)名桜大学周辺用地(名護市有地)―の3案が挙がった。県は1月末からパブリックコメントを実施して意見を募った後、3候補地の中から場所を選定する。

 県は2026年度に開院後の効率的な経営のため、国に財政支援を提言する。そのほか医療人材確保のため「琉球大学病院地域医療教育センター」(仮称)を設置する。同センターの教授は医療センターの診療に携わることができる。

 整備推進のため、県の医療政策課に4人の専任職員でつくる「整備推進室」を配置する。

公立北部医療センターについて開かれた第2回整備協議会=27日、ホテルゆがふいんおきなわ