キングス快勝、滋賀に84―52 今村が3点弾連発 滋賀・狩俣は奮闘12得点 第30戦


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琉球―滋賀 第2Q ゴール下へ切り込みシュートを放つ今村佳太=27日午後、沖縄市体育館(新里圭蔵撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは27日、沖縄市体育館で滋賀レイクスターズと今季第30戦を行い、84―52で圧勝した。リーグ折り返し地点で通算成績は21勝9敗。西地区2位のまま。前半は3点弾などで得点を重ね、主導権を握った。後半はさらに勢いを増し、内外からの攻撃で的を絞らせず、連続得点で滋賀を引き離した。守備も機能し、激しい運動量で攻撃の芽を摘んだ。次戦は30日、愛知県の豊橋市総合体育館で三遠ネオフェニックスと戦う。 (古川峻)

 14―13で始まった第2クオーター(Q)。キングス最初の得点で今村佳太が流れを引き寄せた。攻撃の制限時間ぎりぎりに放った3点弾が決まり、観客がうなった。堅守からの攻撃でボールは再び今村へ。ドリブルしながら時間を使い、ジャック・クーリーが呼応したように敵に体を寄せ、スペースをつくる。ここでも今村がきれいな3点弾を決め、20―13と突き放した。23―13の場面では外を使うかと思いきや、鋭く切り込んでレイアップ。バスケットカウントでさらに1点を追加。前半のチーム最多となる11得点を奪った。

 第3Qからは完全に琉球のペース。岸本隆一がゴール下に走り込んだ田代直希にパスし、田代はすぐにクーリーに渡す。受けたクーリーがダンクを決めた。攻撃の見せ場が多く、豪快なシュートが決まるたびに選手が雄たけびを上げ、ブースターも喝采を送った。試合のMVPに輝いた今村は「ヘッドコーチから守備を重視して試合を進めようと話があり、チームで遂行した」と勝因を語った。藤田HCは今村について「思い切りよくプレーしてくれた。これからも後押ししたい」と期待を寄せた。

滋賀・狩俣 チームけん引12点

琉球―滋賀 第2Q ボールをキープしチャンスを伺う滋賀の狩俣昌也(左)=27日午後、沖縄市体育館(新里圭蔵撮影)

 滋賀の狩俣昌也(狩俣中―興南高―国際武道大出)がスタメン出場し、主将としてチームを引っ張った。第1クオーター(Q)、ポイントガードとして素早いパス回しや鋭いドライブでゴールに切り込んで観客を沸かせた。3点弾を決めてチームを勢いづけ、一進一退の攻防を繰り広げた。

 第2Q、狩俣がベンチ交代の間に点差を広げられた。コートに戻った後も守備に追われる時間帯が続いた。最終的に32点差の大敗だったが、狩俣はチーム最多の12得点をマーク。23分以上出場し、チームの中核を担った。


キングス(21勝9敗)
 84―52(14―13,20―9,28―16,22―14)
滋  賀(10勝20敗)

 【評】第1クオーター(Q)は互いの守備が光り14―13で競り合う展開を見せた。第2Qは今村佳太の3点弾をきっかけに流れをつかみ、優位に試合を進め34―22で折り返した。後半は堅守から攻撃につなげた。攻撃の起点となる滋賀の選手を効果的に抑え、大量得点を奪った。

◆勝利のプロセス重視

 藤田弘輝HC(琉球)の話 守備に集中するという選手のマインドセット(意識の方向付け)ができていた。相手オフェンスをマークする位置取りなどが良く、エースを抑えることができた。次も守備の基本的な部分からしっかりやりたい。勝利へのプロセスを重視していきたい。

◆相手守備に苦しむ

 ショーン・デニスHC(滋賀)の話 琉球のバスケットをやられてしまった。第1クオーター(Q)は点数で互角だったが、最初からキングスの守備に苦しんだ。第2Qからどんどんやられるようになった。得点を返せず、安定したプレーができなかった。