陸自辺野古常駐、沖縄防衛局は完全否定 オール沖縄会議と国会議員が撤回求め要請 


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溝渕貴士室長補佐(右)に要請書を手渡す照屋義実共同代表=27日、嘉手納町の沖縄防衛局

 【嘉手納】陸上自衛隊と米海兵隊が米軍キャンプ・シュワブに陸自の水陸機動団を常駐させることで合意していたという報道を受け、オール沖縄会議と、県選出の国政野党国会議員でつくるうりずんの会が連名で田中利則沖縄防衛局長宛てに極秘合意の撤回を求める要請文書を提出した。27日、同会議の共同代表らが嘉手納町の防衛局を訪れ計画の真意をただしたが、同局の報道室長補佐が冒頭で「計画は有していない」と繰り返し、ゼロ回答となった。同会議は「責任ある人からの説明を求める」とし、改めて田中局長などとの面談を申し入れる意向を示した。

 要請ではキャンプ・シュワブで米兵43人の新型コロナウイルス感染が一斉に確認されたことにも触れ、米軍のコロナ対策の徹底と、県民の生活圏と基地の間で人の移動を止めるためシュワブを閉鎖し、辺野古新基地建設工事を中断することも求めた。対応した同局連絡調整室の溝渕貴士室長補佐は、米軍から必要な情報を得ていると強調した上で「引き続き適切な情報提供を働き掛けていく」と答えた。大城紀夫共同代表は「米軍の報告をうのみにするだけで自ら詳細を調べることを放棄している」と反発した。うりずんの会も同日、外務省と防衛省に同様の要請をした。