沖縄県知事が反発 日米共同訓練「強行は看過できない」


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玉城デニー知事

 玉城デニー知事は28日、新型コロナウイルス感染症がまん延する中、在沖米海兵隊と陸上自衛隊が県の中止要請に反して県内での共同訓練を始めたことに、「こういう状況の中での訓練強行は県民感情からも看過できない」と反発した。県は27日、沖縄防衛局を通じて共同訓練を控えるよう申し入れていた。

 玉城知事は本紙の取材に「県は緊急事態宣言を発出しており、海兵隊も多くの陽性者を出している。共同訓練を行うべきではない」と指摘した。

 県基地対策課の城間敦副参事は27日、防衛局に電話し「緊急事態宣言中の共同訓練は感染リスクが高まる」と指摘して実施を控えるよう求めた。米軍キャンプ・シュワブに所属する43人の感染が20日に一斉判明したことに触れ、「訓練でのクラスター(感染者集団)の可能性も指摘されている」と強調した。仮に実施する場合でも万全な感染対策を講じることを要請している。