沖縄コロナ高齢者が拡大 70代以上4割超 宮古島の施設で集団感染 【1月31日朝】


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 県は30日、70代以上の35人を含む80人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。90歳以上も11人いた。市町村別ではうるま市が21人で最も多く、うち70代以上が18人を占めた。高齢者施設1~2カ所での感染とみられるといい、県はクラスター(感染者集団)に当たるかなど確認作業を進めている。また、宮古島市にある高齢者施設で26日までに21人の感染が確認され、県が112例目のクラスター(感染者集団)に認定した。高齢者への感染の広がりが目立った。 

 うるま市で新規感染が判明した21人のうち70代は5人、80代は6人、90歳以上は7人だった。

 県全体の新規感染者80人のうち感染経路が確定例との接触と推定されるのは56人。施設内が33人と突出し、家庭内15人、職場関係4人、友人3人、調査中1人。

 宮古島市で新たにクラスターと認定されたのはデイサービスを行う高齢者施設で、今月24~26日に陽性が確認された職員と利用者の男女21人。年代は20~90代にわたり、80~90代を中心とする利用者13人と職員8人だった。

 この日確認された宮古島市のクラスターを含め県内では1月以降、福祉施設で7件のクラスターが確認されている。内訳は高齢者施設が6件と多く、障がい者施設が1件だった。糸数公保健衛生統括監は「マニュアルも示して対策をしているが、無症状の感染者から持ち込まれることもあり防ぎ切れない。職員の感染を防ぐのが大事と考えている」と話した。

 宮古島市では30日時点で172人の患者がおり、うち60人が病院に入院、ホテルで27人、高齢者施設などで24人、自宅で36人が療養している。調整中も25人いる。30日の感染確認は4人にとどまったが、糸数統括監は「検査結果が遅れて報告されることもあり、感染が収まったとはまだ判断できない」としている。