日米共同訓練の規模縮小 海自の輸送艦にトラブル発生


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 【東京】陸上自衛隊は31日、金武町の米軍金武ブルービーチ訓練場やその周辺で実施する陸自水陸機動団と米海兵隊などによる日米共同訓練の内容を見直すことを明らかにした。海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」に推進系統のトラブルが発生し、訓練参加を中止したためで、水陸両用車「AAV7」による洋上航行などを取りやめる。陸自側の参加規模は当初の約230人から、数十人に縮小する。

 取りやめる訓練はこのほか、陸自ヘリによる、おおすみへの発着艦、海自のホーバークラフト型揚陸艇「LCAC」による物資輸送や米艦艇とのクロスデッキ(相互乗艦)など。陸自ヘリによるヘリボーンや米艦艇への発着艦訓練などは実施する予定だ。

 偵察用ボートの着上陸を取りやめる代わりに、陸自ヘリを使った着上陸訓練を実施する。

 海自によると、おおすみは27日、呉市(広島県)から佐世保市(長崎県)に移動している途中に推進系統機器の不具合の兆候を確認した。28日に佐世保へ入港したが、31日現在も不具合箇所などを確認中だ。

 日米共同訓練は28日から2月6日までの予定で、1月30日から発着艦訓練が、2月1日に着上陸訓練などが予定されていた。訓練を巡っては、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、県が自粛を求めている。