金武町ベースボールスタジアムでの楽天1軍キャンプでスタートしたルーキーの内間拓馬(宜野座高―亜細亜大)は直球の感触を確かめるように丁寧に投げ込んでいた。先発、中継ぎに関わりなく「しっかりゲームをつくれるような投手に」と体力、精度の向上をテーマに掲げる。学生時から通い慣れた球場に、落ち着いた様子でメニューをこなした。
初日からブルペンに入り、同郷の伊志嶺忠ブルペン捕手に62球を投げてフォームや軌道を確かめた。投手コーチから直球と決め球の精度向上を課題に挙げられており「直球を意識して投げ、ツーシームをプロでも通用する精度に仕上げる」と変化球の切れにも気を配る。13年の球団初の日本一メンバーの伊志嶺から投球後「けがだけには気を付けて、焦らずに」と声を掛けてもらい「先輩からの助言や良い部分をどんどん吸収していく」と貪欲な探究心ものぞかせた。
8年ぶりにチーム復帰する田中将大の合流も待たれる中「憧れていたので、同じユニホームでプレーできることを誇りに思う。メジャーでの経験や話を聞けたら自分の財産にもなる」と大投手とのプレーを待ち望む。
地元で迎える初のキャンプが無観客という寂しさはあるが「ネット中継など画面越しに見てもらい、少しでも応援してもらえたらいいな」とファンへのアピールも忘れない。目指すのは、日本一への貢献だ。「力になれるよう、少しでも力をつけたい」。マウンドで躍動する姿を思い描き、突き進む。
(上江洲真梨子)