久米島紬をワンピースやかりゆしに 「ウエア開発を通じてブランドを高める」


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久米島紬を活用したワンピースやかりゆしウエアなどを発表する久米島紬事業協同組合の松元徹理事長(右)と糸数奈那恵さん(左)=5日、県庁

 久米島紬(つむぎ)事業協同組合(松元徹理事長)は5日、久米島紬を使ったワンピースとかりゆしウエアを発表した。新商品に使用した紬は、洋服に用いることを想定して染色や製織をしており、細部まで高い技術が生かされている。

 ワンピースは、久米島紬重要無形文化財保持団体の代表で、伝統工芸士の桃原〓子氏が織った紬を使っている。着物に比べて色味を抑えて、シックな風合いにした。価格は64万3500円(税込み)。

 かりゆしウエアの「総紬シャツ」は、裾部分に柄が出る「付け下げ」技法を使った種類と、縫い目の上で柄が合うように仕立てられた「とび柄」との2種類がある。25万8500円。

 麻地のかりゆしウエアで、胸ポケットに久米島紬をあしらった「ポケットデザインシャツ」は、男女用それぞれ5万3350円。

 松元理事長は「久米島紬は観光資源としても重要だ。ウエア開発を通じて、ブランドを高めていく。2021年度には、1万円前後の手ごろな商品の開発にも取り組む」と話した。

 県の実施する工芸産業パワーアップ事業を活用して開発した。試作品について意見を聞くモニタリング会を、6日に久米島町の久米島紬の里ユイマール館、9~22日に那覇市久茂地のデパートリウボウで開く。