プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは6日、沖縄市体育館でレバンガ北海道(東地区10位)と今季第33戦を行い、93―80で勝利した。4連勝を飾り、通算成績は24勝9敗。勝敗数で並んでいた三河が黒星を喫したため、西地区首位に立った。1月上旬から故障者リスト入りしていたキム・ティリが復帰。特別指定選手のハーパー・ジャン・ジュニアは17歳11カ月28日でBリーグ初出場を果たし、これまで半澤凌太(当時・福島)が保持していた18歳25日のB1、B2最年少出場記録を塗り替えた。B1の記録はハーパーが通う福岡第一高の先輩で、横浜の特別指定選手である河村勇輝(同・三遠)の18歳8カ月23日だった。次戦は7日午後2時5分から同体育館で北海道と対戦する。
キングス 24勝9敗
93―80(24―17,22―16,26―17,21―30)
北海道 9勝24敗
【評】オールコートで当たる相手の守備に苦しみ、序盤はなかなか得点が決まらない重たい展開。第2Qに入ると守備の強度を上げて速攻を連発し、一気に突き放した。第4Qに速攻や3点弾で流れをつかまれたが、最後まで10点差以上を保ち、逃げ切った。
第2Q、圧巻14連続得点 並里、チーム力に胸張る
7点リードで迎えながら、一気に逆転まで許した第2クオーター(Q)の2分すぎ、キングスに火が付いた。直前にタイムアウトを取っていた藤田弘輝HCが振り返る。「守備の指示を積極的にするようにしている。守備が自分たちのアイデンティティーなので」
言葉通り、選手たちの1対1でのプレッシャーが強まり、相手の積極的なドライブに対しても連係がスムーズに。スチールを連発し、速攻からの得点で流れを生み出した。岸本隆一の3点弾やジャック・クーリーの力強いゴール下も決まり、圧巻の14連続得点で差を広げた。
前線への素早いパスなどで流れを引き込んだ並里成は「チームとしてうまくスペーシング(コート上の選手の位置取り)を取ってくれた」とチーム力を誇った。母校コザ中の後輩であるハーパー・ジャン・ジュニアのデビューもあり「負けじといいところを見せたい」と奮い立った。
一方、第4Qは攻守に連係が乱れ、このクオーターだけで30失点。「守備から攻撃につなげるバスケが大半はできた」と評価する指揮官も「40分間できないと意味がない」と不満げ。課題も残る試合となった。
(長嶺真輝)
守備の質上げていく
藤田弘輝HC(キングス)の話 40分間、僕たちのバスケができたかというと、そうじゃない。ハーパーが出場したりといいこともあったが、気を引き締めたい。目の前の試合にベストを尽くせば、順位は後から付いてくる。もっと守備の質を上げていきたい。
次戦へ準備したい
宮永雄太HC(北海道)の話 守備で仕掛け、攻撃でアタックするという部分でよく戦った。ペイントエリア内での得点がリーグトップ級の相手にどれだけ戦えるかがポイントだったが、エバンス選手に多くチャンスを与えてしまった。次戦はカバーできるよう準備したい。