17歳ハーパーが最年少ゴール キングス5連勝、首位を維持 北海道に82-54


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは7日、沖縄市体育館でレバンガ北海道(東地区10位)と今季第34戦を行い、82―54で完勝した。連勝を5に伸ばし、通算成績は25勝9敗。順位は西地区首位のまま。前日にリーグの最年少出場記録を更新したキングスのハーパー・ジャン・ジュニアは17歳11カ月29日でキャリア初得点を挙げ、これまで半澤凌太(当時・福島)が保持していた18歳25日のB1、B2を合わせたリーグ最年少得点記録を塗り替えた。B1のみの記録はハーパーの福岡第一高の先輩で、現在特別指定選手として横浜に所属する河村勇輝(同・三遠)の18歳8カ月23日だった。次戦は10日午後6時5分から、同体育館で広島ドラゴンフライズと対戦する。

ハーパー、リーグ最年少得点 豪快ダンクに積極守備も

キングス―北海道 単独で速攻に出て豪快にダンクをたたき込むキングスのハーパー・ジャン・ジュニア=7日、沖縄市体育館(長嶺真輝撮影)

 差が28点に離れた第4クオーター残り3分14秒、初得点を狙うハーパー・ジャン・ジュニアがファンの盛大な拍手に後押しされ、この試合初の出番を迎えた。相手は既にチームファウル五つ。県勢の後輩をコートで迎えた岸本隆一が伝える。「ファウルをもらえ」

 助言通り、ボールコントロールの際にファウルを得て、残り1分16秒でフリースローへ。1本目は「他の選手も興奮していて、緊張した」とリングにはじかれたが、2本目はきれいにネットを揺らし、記念すべき初得点。会場から祝福の拍手を受け、17歳の屈託のない笑顔がはじけた。

 見せ場は続く。直後の守備でシュートミスのこぼれ球を拾い、1人かわして単独速攻へ。前方を満原優樹が走っていたが「自分のコースが空いていた」。中央を一気に駆け上がり、右手1本で豪快にダンク。両手で拳をにぎり、ほえた。

 守りでも1対1で簡単に抜かれないフットワークや体の強さを披露。藤田弘輝HCは「彼の才能レベルは相当高い。着実に成長してくれると思う」と称賛する。「自分の持ち味は力強いドライブとアグレッシブな守備。そこを注目してほしい」と胸を張るハーパー。大器の片りんを示すには、十分過ぎるほどに魅力が凝縮した3分間だった。 (長嶺真輝)