招待制SNSから見えるもの モバイルプリンスの知っとくto得トーク[196]


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モバイルプリンス

 

1月下旬ごろから、招待制音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」【※1】が日本で話題になっています(年齢制限があるので小中学生は使えません)。

クラブハウスでは参加者同士が「ルーム」と呼ばれる場所でグループ電話のようなコミュニケーションが楽しめます。

有名人や企業家、政治家などが活用し、テーマに沿った会話が繰り広げられています。

 

※1 Clubhouse … 2020年4月にアメリカで誕生した招待制音声SNSアプリ。現在、iPhoneでのみ利用できます。アプリ内でいろいろな人と会話ができ、その会話は保存されないため、気軽に話すことができます(構造としてはツイキャスやインスタグラムのライブのコラボに近いです)。登録者は何人も友人を招待できるわけではないため(2~5人程度)、結果として人脈で招待される人・されない人の格差ができあがります。

 

モバイルプリンス

 

クラブハウスは、すでに参加している人から招待されないと登録できません。

登録した人はツイッターなどで「クラブハウス始めました」とスクショと共に報告します。

招待されていない人が見ると、話題に乗り遅れたくない気持ちが生まれ「どなたか招待してください」とお願いするようになります。

そうした投稿が重なり、大きな話題になっていくのです。

クラブハウスのここまでの成長を見ると、今後誕生するSNSも招待制を導入するのではと思っています。

 

イラスト・小谷茶(コタニティー)

モバイルプリンス

 

話題から取り残されたくないため、夜中までLINEを続ける若者に、大人は「返事を返さないくらい大丈夫」と言ってしまいがちですが、結局、大人も子供も「自分だけ取り残されたくない」と思う気持ちに大差がないということですね。

これだけ情報が多く、流れの早い世の中でそう思うことは、ただ疲れていくことを意味します。

簡単ではないけど、自分のペースで動けるよう意識したいですね。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ スマートフォンアドバイザー、フリーライター。沖縄県サイバー防犯PR大使を務め、スマホやインターネットの活動講座を学校などで実施。本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」(旬報社)も発売中。

http://smartphoneokoku.net/