高波にさらわれた釣り人漂流…男性2人が駆けつけ救助「何も考えられなかった」 辺戸岬沖


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海保から感謝状を受け取った仲村直さん(手前右)と上原優さん(同左)=5日、国頭村の奥公民館

 【国頭】沖縄県国頭村辺戸岬沖で1月30日に発生した漂流事故で、人命救助した地元男性2人への中城海上保安部からの感謝状贈呈式が5日、奥公民館で開かれた。釣り中に高波にさらわれて漂流した県内在住の30代男性を、地元漁師で遊漁船業を営む仲村直さん(38)と、上原優さん(65)が現場に急行して救助した。男性は目立った外傷はなく救助された。

 琉球水難救済会に所属し、過去に何度も海難事故の現場に急行したことがある仲村さん。事故の知らせを聞くと「1人では絶対に船に上げることができない」と人手がいると判断して、奥港にいる上原さんにすぐさま協力を仰いだ。

 中城海上保安部の東城英雄部長は「2人のように崇高な精神を持っている方がいるとありがたい」と感謝した。仲村さんは「けがもなくて安心した」、上原さんは「何も考えられなかった。助かって良かった」と喜んだ。