海銀4~12月決算は減収増益 新システム移行進み経費減る


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 沖縄海邦銀行(上地英由頭取)は10日、2020年4~12月の連結決算(対象子会社2社)を発表した。売上高に当たる経常収益は前年同期比1.1%減の99億4900万円、経常利益は同43.7%増の16億8200万円で、減収増益となった。減収は2期連続、増益は2期ぶりで、経費が抑えられたことによって利益が増加した。純利益は同37.9%増の11億2300万円だった。

 利益が大幅に増加したが、同行は「新型コロナウイルスの影響による与信コストが不透明だ」として、21年3月期の連結業績予想は修正しなかった。銀行単体の経常収益は同1.1%減の99億2400万円、経常利益は同43.5%増の16億9300万円、純利益は同37.8%増の11億3000万円だった。

 前年は新システム稼働に伴う人件費や物件費などの営業経費が増加していたが、当期はそうした費用が減少したため、本業のもうけを示すコア業務純益は同2.3倍の8億8400万円となった。

 貸出金利回りは前年比0.12ポイント低下の1.82%だったが、新型コロナ関連融資への対応で事業性貸出の量が増え、貸出金合計は同5.9%増の5481億9500万円となった。与信関係費用は7200万円だった。

 今後の事業者支援について、新城一史総合企画部長は「経営努力に懸命な事業者を支える。業種転換なども情報交換しながら継続的に支援したい」と述べた。