宮古島市長の給与減額を議会が否決 選挙時の握手や飲酒「不適切」と提案 野党多数の構図が鮮明に 


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市長給与減額条例案採決で賛成の挙手をする与党議員=12日午後、宮古島市議会

 【宮古島】宮古島市議会(山里雅彦議長)は12日、臨時会を開き、座喜味一幸市長の給与(月額83万円)を3カ月25%減給する特別条例案を、賛成5、反対18の反対多数で否決した。1月17日に投開票された市長選で打ち上げを開くなどの行動が新型コロナ感染防止の観点から「不適切」として市が提案したが、野党全員が「反対」した。

 宮古島市議会(定数24)は議長を除いて与党5、野党18の少数与党。選挙戦で前市長を支持した野党議員と座喜味市長との対決構図が議会でも表れた形だ。

 座喜味市長は条例案の提案について、マスクなしで握手していたことや当落判明した17日に選挙事務所で打ち上げとして支持者らが飲酒していた点を挙げ「総合的に不適切と判断した」とした。選挙中の自身の飲酒については否定した。

 臨時会の討論で、野党議員は「市長職務者としての判断か政治家としてかなど質問への答弁が正確さに欠いている」と反対した。与党議員は「選挙戦で両陣営とも同じような場面はあった。ここにいる全員に責任がある」と賛成した。

 座喜味市長は否決について「私の責任と受け止め、身を切る覚悟で市民に協力を求めたいとの思いだったが(議員に)伝えられず残念だ」と語った。