コロナワクチン小規模離島は住民一斉接種へ 沖縄県、4月実施へ協議


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 新型コロナウイルスのワクチン接種について県は12日、小規模離島では優先接種の対象となっている高齢者だけでなく、住民全体への一斉実施を行う方向で国と協議する方針を示した。住民全体への接種を実施する場合、高齢者への接種開始を見込む4月上旬に合わせて行う計画。

 一斉接種の対象となる小規模離島について、県ワクチンチーム総括責任者の森近省吾副参事は具体的には決まっていないとした。一斉接種が好ましい理由について、小規模離島は医療体制が脆弱(ぜいじゃく)で、人口が少ないために運び込まれたワクチンが高齢者への接種後に余る可能性があることを挙げた。その上で「効率性の問題がある。(ワクチンが)来ているのに置いておくのはあまり意味がない」とし、国が定める接種スケジュールを柔軟に運用したい考えを示した。

 県は3月上旬から中旬に行う医療従事者への優先接種に関して、県内では約5万5千人が対象となると明らかにした。対象はコロナ診療に関わる医療従事者で、救急隊員や救急患者を搬送する海上保安庁職員や自衛隊員らも含む。

 医療従事者への優先接種を行う場所は県内179カ所(基本型医療施設23カ所、連携型接種施設156カ所)を既に選定した。