【宮古島】ユネスコ無形文化遺産に登録されている宮古島市上野野原の伝統祭祀(さいし)「サティパロウ(里祓い)」の中止などを集落の守護神に報告する御願が10日、上野野原の大嶽城址公園内の大御嶽(うぷうたき)で行われた。ツカサを務める山口晴美さんらが御嶽を清め、酒や米、塩をささげた。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止することを守護神に報告した。
サティパロウは木彫りの仮面をかぶった来訪神・パーントゥに扮(ふん)した男の子を先頭に、ほら貝や太鼓を鳴らす子どもたちや頭と腰につる草を巻き付けた女性たちが集落内を練り歩いて厄を払う。旧暦12月の最後の丑(うし)の日に執り行われる。
ツカサの山口さんは「コロナのことを考えると、どうしても密になるので中止となった。大事な行事なので残念だ」と話した。