沖縄のコロナ重症化率、なぜ低下傾向? それでも医療現場は厳しい状況


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄県内で新型コロナウイルスに感染した患者の重症化率(直近1週間以内平均)は、2020年9月下旬には6・3%に達していた。直近では0・6%(13日現在)と低下傾向にある。県コロナ対策本部はこの要因について(1)年末年始に始まった第3波は基礎疾患のない若年層の患者が多い(2)治療方法の改善が進み、重症化を防げた事例が増えた―と分析している。

 県が警戒レベルの判断指標取りまとめを始めた20年7月以降で見ると、最も重症化率が高かったのは昨年9月23日。まず8月に感染拡大があり、重症者は8月16日に過去最多の21人に達した。その後、感染者全体の回復が進み、重症化率の母数となる療養者数は減ったが、治療が長期化する傾向にある重症者数は大きく減らず、重症化率は9月下旬に6・3%になった。

 一方、今年2月に入ってからは最高値で0・9%、13日現在では0・6%とピーク時よりも低い。ただ、重症化リスクの高い基礎疾患がある人や中等症などの状態で入院している感染者は300人程度おり、依然として医療現場は厳しい状況に置かれている。