陸自の海上輸送艦、2024年までに4隻導入へ 岸防衛相「万全な島しょ部防衛のため」


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岸信夫防衛相

 【東京】岸信夫防衛相は16日の閣議後会見で、南西諸島に配備した陸上自衛隊の部隊へ物資を運ぶ目的で新編する「海上輸送部隊」に関し、搭載能力2千トン程度の中型船舶1隻と、数百トン程度の小型船舶3隻の計4隻の導入を検討していることを明らかにした。小型船舶は水深が浅い島しょ地域の港湾にも入港できるといい、離島地域の港湾を自衛隊が使うことが念頭にある。

 岸氏は「島しょ防衛を万全に行うためには、全国から島しょ部へ陸自部隊や各自衛隊の装備品を継続的に輸送する必要がある」と、導入の意義を強調し、2024年3月までの導入に意欲を示した。

 船舶導入は航空機の輸送に向かない重装備や、大量の物資輸送が目的だ。

 陸自関連の輸送が主な目的だが、海上自衛隊や航空自衛隊の装備品の輸送も想定し、「共同の部隊」となるとした。

 新編する部隊の配備先は、米軍との連携も容易だとして与党内から陸自の勝連駐屯地を推す声がある。

 岸氏は会見で、部隊の配備先や、陸海空のどちらが船を保有するのかについて「まだ決まっていない」と述べるにとどめた。