米軍機低空飛行「住民に不安与えた」 国頭村長が防衛局に抗議


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沖縄防衛局の田中利則局長(左)に要請書を手渡す国頭村の知花靖村長=17日、嘉手納町の沖縄防衛局

 【国頭】米空軍MC130J特殊作戦機の低空飛行が辺戸岬周辺で相次いで確認されたことを受け、国頭村の知花靖村長=写真右=は17日、沖縄防衛局に田中利則局長=同左=を訪ね、抗議した。その上で、集落上空などでの訓練を行わないよう求めた。同日、外務省沖縄事務所にも訪れ、同様に要請した。

 低空飛行は4日と10日に確認された。田中局長は「米側には公共の安全に妥当な配慮を行って活動し、地域への影響を最小限にとどめるよう、改めて申し入れしている」と述べた。

 要請は冒頭のみ報道陣に公開された。抗議後、取材に応じた知花村長は、最低高度の基準が何もない場所で、海面などから150メートルと定める航空法を順守していない可能性に触れ、「住民に不安を与える上に、観光地でもあるので米側には(航空法を)守ってもらいたい」と語った。

 同日訪れた外務省沖縄事務所でも、16日にも低空飛行が確認されたことを強調し「かなり低空飛行のため目撃者は『墜落するんじゃないか』と非常に不安がっていた。米側に強く抗議していただきたい」と求めた。

 10日の低空飛行について沖縄防衛局側は「米側に航空機運用は引き続き日米合意を順守するとともに、周辺住民に与える影響を最小限にするよう申し入れた」と説明した。