FC東京のブランドン チーム最年少GK、出場機会狙い貪欲に進化


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 周子
ゴムを使ってトレーニングに励むFC東京のGK野澤大志ブランドン=5日、糸満

 FC東京のGK野澤大志ブランドン(宜野湾中―第一学院高)は1月4日、国内最大タイトルの一つであるルヴァン・カップの優勝を観客席から見つめていた。「めちゃめちゃ出場したかった」。昨季Jの出場はなく、U19代表として予定していたアジア選手権も中止になった。「今季は絶対試合に出たい」。意欲を高ぶらせている。

 「昨シーズンは練習ばっかりの印象しかない」。野澤を含め、2019年ベストイレブン選出の林彰洋らGK5人がチームにおり、競争が激しい。最年少に出番はなかった。「100%の準備をしてきたけど、これが自分の実力」ときっぱり受け入れていた。

 「キャンプの出来次第で出場に関わってくる。誰よりも練習するのは当たり前」とキャンプ中は最後まで居残って自主トレに励んでいた。「キックがスムーズにできないと全体の流れが悪くなる。ミスが起きて失点につながる」と足下の技術を確かにしていた。

 理想のGK像について「結果に直結するポジション。点を決められると周りから疑問を持たれる。バシバシ止めまくって皆を安心させたい」と語る。味方を声掛けでコーチングする林を見て「自分にはまだできていない」と貪欲に吸収する。

 相次ぐ大会中止にも「試合がなければ練習で課題と向き合うだけ。天皇杯もルヴァン・カップも別の大会がある」と焦りはない。今季は5試合以上の出場を目指す。「J1のプレッシャーはまだ分からないが、試合に出た時はミスなしでやらないといけない」。1戦に向け集中する。

 (古川峻)

のざわ・たいし・ぶらんどん 2002年12月25日生まれ。193センチ、90キロ。宜野湾市出身。宜野湾中―第一学院高。小学3年生から長田ドラゴンFCでプレー。FC琉球U15、FC東京U18を経て、20年にFC東京のトップチームに新加入した。

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