琉大で自転車シェア実験 渋滞緩和に向け4月から研究 15分80円


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琉球大学のキャンパス内にプレオープンしているシェアサイクルステーション(同大提供)

 琉球大学は15日、キャンパス内に共用自転車を設置し、新たな交通環境の創造による行動変容研究を実施すると発表した。4月からシェアサイクルステーションとして実証実験を始める。同大は自家用車による通勤・通学が多く、慢性的な交通渋滞が発生するため、自転車の共用で渋滞緩和に取り組む。将来的には太陽光などの再生可能エネルギーで電力を供給し、脱炭素社会の構築を目指す。

 研究を開始するに当たり、同大とENEOS(エネオス)ホールディングス、OpenStreet(オープンストリート)の3者が共同研究契約を締結した。オープン社のプラットフォームを活用し、シェアサイクルサービスを運営するプロトソリューションも研究協力者に加わった。

 利用者は自転車をアプリで予約する。利用者の属性や時間帯、場所などのデータを集め、通勤・通学における行動変容を把握する。

 1月に学内1カ所にステーションがプレオープンし、4月から新たに5カ所増設する。大学周辺のてだこ浦西駅など3キロ圏内には、すでに4カ所が配備されており、今後も追加していく。自転車は借りたステーション以外でも返却できる。利用料金は15分80円。

 大学担当者は「県外の学生にとって、免許を取って車を買うのは大きな負担だ。車を利用しなくても通学できる環境をつくりたい」と話した。