読谷、初の全国出場権逃す 推薦枠に望み 高鍋に19-36 九州高校新人ラグビー


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前半11分、リスタートから右中間にトライを決めるSH上地裕希=22日、大分県の湯布院スポーツセンターグラウンド(大分合同新聞社提供)

 ラグビーの第43回全九州高校新人大会最終日は22日、大分県の湯布院スポーツセンターグラウンドで2回戦4試合を行い、県1位の読谷は高鍋(宮崎1位)に19―36で敗れた。2回戦に勝利した高鍋、東福岡、長崎北陽台、佐賀工に加え、主催者である九州ラグビーフットボール協会高校委員会による選考会議で敗退した4校から選出された大分東明の計5校は全国選抜(3月、埼玉県)への出場権を獲得。読谷は初の全国大会出場を逃した。今回の九州大会は新型コロナウイルスの感染症対策のため、2回戦を終えた時点で終了した。

痛恨のFW負傷 推薦枠に望み

 花園出場27回の常連校に対し、点差を1桁に抑えて食らいつく読谷。しかし前半の終盤でアクシデントが襲う。FW陣の中で「中心でプレーしてくれている」(島袋世良主将)という右プロップの波平貫太がけがでドクターストップに。「あれが痛かった」と島袋。FWで押し込んで防御網を崩す戦術を身上とするだけに、痛手となった。

 しかし諦めない。後半8分には、波平と交代した桴海泰がインゴール手前のラックから左に持ち出し左中間にトライ。3点差に詰め寄る。ただ後半は風下となり、キックで陣地を取ることが難しくなった。自陣でプレーする時間帯が増え、相手FWに押し込まれて点差を広げられた。

 「九州の壁は厚かった。プレーのテンポが速く、相手のいい所を抑えられなかった」と悔やむ久場良文監督。島袋も「風下の時の戦い方をすぐに修正したい」と課題を見詰める。

 初の全国選抜出場は決められなかったが、立て続けに好ゲームを展開し、九州で存在感を示した。実力や学校の話題性などを加味し、今後、西日本から2校が選ばれる実行委員推薦枠での選抜出場の可能性が残る。花園初出場を最大目標に掲げる島袋は「選抜に出られれば花園への試金石になる」と期待感を示した。