琉球アスティーダ初頂点へ挑む 木下東京と26日激突 卓球Tリーグ男子ファイナル


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勝利を重ねチームを引っ張る琉球アスティーダの吉村真晴主将=1月30日、宜野湾市立体育館(ジャン松元撮影)

 卓球Tリーグの男子ファイナルは26日、東京都のアリーナ立川立飛で琉球アスティーダが初の優勝を懸けて木下マイスター東京と激突する。レギュラーシーズンは各チーム21試合を行った。両チームとも勝ち点47で並び、総得失マッチ数で東京が1位、アスティーダが2位となった。ファイナルは新型コロナウイルスの影響で中止となった昨季と同じ対戦カードとなった。 (大城三太)

 アスティーダは今季、東京に4勝3敗で勝ち越している。象徴的だったのが開幕2連戦だ。11月17日の開幕戦で東京に0―4と完敗。しかし翌日の試合はビクトリーマッチの末に粘り勝ちし、その後、9連勝まで伸ばした。アスティーダはここから1位独走状態で好調を維持し続けた。開幕戦で苦杯をなめた東京をファイナルで打ち破ることができるか、ファンから熱視線が注がれる。

 チームを精神面、技術面でけん引してきたのが主将の吉村真晴だ。劣勢に追い込まれても、粘り強くあきらめないプレーが持ち味だ。最後まで集中力を切らさず、バックハンドの強打を武器に何度も勝利をたぐり寄せてきた。

 今季から宇田幸矢、戸上隼輔ら才能あふれる若手が加わり、期待通りの活躍を見せた。宇田はチキータを武器にどんな場面でも攻める姿勢が魅力で戸上は素早い反応からレシーブで攻めに転じる状況判断の早さが特徴だ。戸上は12月5、22日の東京戦、シングルスで張本智和に勝利を収めている。オーダーが的中すれば有効な張本対策となる。

 試合の流れを左右するといわれるダブルスの組み合わせも重要だ。ダブルス起用が多い吉村和弘は腰に不安を抱える。前期に組むことが多かった宇田とのペアのほか、後期を共に戦い抜いた木造勇人とのコンビで挑む選択肢もある。限られたメンバーで戦ったホーム5連戦で単複合わせて最も多く出場し、経験を積んだのが木造だ。張一博監督の起用法も注目される。

 東京は五輪代表の張本、水谷隼らを擁し、その他もつわものぞろい。1月に入ってからの後期11試合を過密スケジュールの中、8勝3敗と勝利を重ねて今季1位を確定させた。一方のアスティーダはファイナル進出を決めた後の残り3試合で連敗。連勝街道を突き進んだ時のように個々が万全の状態で力を発揮し、ファイナルに臨めるかが頂点への大きな決め手となる。