沖縄の緊急宣言2月で終了 「緩めるとリバウンド」知事は警戒


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緊急事態宣言の警戒レベル引き下げについて説明する玉城デニー知事=27日午後4時半すぎ、県庁(代表撮影)

 玉城デニー知事は27日、県庁で記者会見し、「県内の感染状況や医療体制は大きく改善している」と語り、新型コロナウイルス感染拡大防止のための県独自の緊急事態宣言を、28日で終了すると発表した。宣言の終了に伴い、飲食店や遊興施設などに要請していた午後8時までの営業時間短縮要請も解除する。一方で、歓送迎会や卒業式、就職や進学などで人の動きが増える時期を迎えることから、玉城知事は「対策を緩めると、感染がリバウンドし第4波を許してしまう」とし、県民らに引き続きの警戒を呼び掛けた。 

 県は27日の新型コロナ対策本部会議で、県が定める警戒レベルを「第4段階(感染蔓延(まんえん)期)」から「第3段階(感染流行期)」に引き下げた。

 玉城知事は会見で、宣言前(1月19日)に比べ、警戒レベル判断指標の療養者数や病床占有率、直近1週間の新規感染者数などが改善したと説明し、「皆さんの努力の成果が数値として表れている。時短要請により、飲食店などでの感染を抑えたことが効果を発揮している」と評価した。

 ただ、27日にも県内では新たに19人の感染が確認されるなど、流行の収束には至っていない。県は、会食は4人以下で2時間以内とすることなど、感染防止対策を引き続き呼び掛ける。イベントの開催規模は5千人以下とし、国の緊急事態宣言が続く1都3県への不要不急の往来も自粛が求められる。

 玉城知事は「指標は改善傾向だが、活動的な若い世代にまだ陽性者が出ていることなど、引き続き注意することがある」と語った。

 会見では経済対策にも言及し、県民による域内旅行を喚起する「おきなわ彩発見キャンペーン」の第3弾を3月10日から実施することや、地域共通クーポン「ハピ・トク沖縄クーポン」の使用期限を3月末まで1カ月延長することを発表した。
 玉城知事は「一人一人の協力で、県内経済も回復を目指していこう」と呼び掛けた。