五輪聖火リレー 那覇と宮古島でルート変更 3密回避で首里城は広場出発に


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 東京五輪・パラリンピック組織委員会は2日、聖火リレーの各都道府県内の詳細ルートを公式ホームページで公表した。新型コロナウイルス感染防止のため、密になりやすい場所を変更する自治体があった。被災地や世界遺産、名所の通過については、延期前と大きな変更はなかった。県内では、那覇市と宮古島市で変更点があった。

 通過市区町村は既に発表されており、今回は出発地や到着地、通過する道路や予定時間などの詳細を示した。全都道府県の詳細ルートを公表予定だったが、神奈川県は調整が長引き、3月末の発表になるという。

 東日本大震災で被害を受けたJR仙石線を用いた火の運搬など特殊なリレー方法は延期前と変わらず実施する。東京都の三宅村や八丈町などの離島は、調整中だったルートの詳細を公表した。

 聖火リレーは今月25日に福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」(楢葉町、広野町)を出発。約1万人のランナーが121日かけて47都道府県を回る。

 県内は5月1日から首里城公園守礼門・園比屋武御嶽石門前をスタートする予定だったが、門前の道が狭いため、3密回避を目的に首里杜館芝生広場に変更。宮古島市では今年1月に市庁舎が移転したため、出発予定地を旧庁舎から公設市場に移し、距離を当初とほぼ同じにするため、到着予定地を県合同庁舎から市役所の新庁舎に変更した。

 2日間で計14市町村を巡り、5月2日に平和祈念公園で終える。ルートの変更に伴い、全体の走行距離は当初の約32・7キロから約32・8キロとなった。聖火をランタンに入れて「ゆいレール」でつないだり、座間味村沖をサバニで移動したりする特殊走行は維持された。計17のルートを170区間に細分化し、複数人数で同時に走るグループランナーもいるため、約200人が走る予定。

 84のランナーが走る初日は那覇市を出発した後、1964年東京五輪の聖火宿泊の碑が建立された名護市嘉陽などを通過し、名護市民会館前で終了。86のランナーが駆ける2日目は豊見城市の沖縄空手会館をスタートし、糸満市の平和祈念公園でゴールする。2日間とも最終到着予定地でセレモニーを行う。