琉球大教授・上間陽子さんに池田晶子賞 「歩み止めず進みたい」


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上間陽子さん

 哲学エッセーの分野を確立した文筆家・池田晶子さんの業績を記念した、第14回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」に、琉球大学教育学研究科教授の上間陽子さんが選ばれた。3日、主催するNPO法人が発表した。賞金は100万円。

 上間さんは1972年、沖縄県生まれ。90年代から2014年にかけ東京で、以降は沖縄で未成年の少女たちの調査・支援に携わる。著書に「裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち」(太田出版、2017)、「海をあげる」(筑摩書房、2020)などがある。

 上間さんは「沖縄のみんなで取った賞だ。自分の持ち場で歩みを止めずに進んでいきたい」と語った。主催団体は授賞理由に「ひとの言葉を聞くことをとても大切にしている。新しい言葉を紡ぎ出そうとする『聞く人』上間氏に当賞を贈る」とした。

 同賞は新しい言葉の担い手に向け2008年に創設された。