プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは3日、沖縄市体育館でシーホース三河(西地区2位)と今季第40戦を行い、85―75で西の頂上対決を制した。2連勝で通算成績は30勝10敗となり、西地区首位のまま。地区優勝へのマジックナンバーが2減り、残り「16」となった。次節は6、7の両日、同体育館で横浜と対戦する。
警戒すべきは、39.2%というリーグ断トツの成功率を誇る三河の3点弾。今季は天皇杯を含め2連敗中の相手で「絶対に勝たないといけない試合」(田代直希主将)だった。キングスは序盤からシューターとの間合いを徹底して詰め、相手の3点弾を前半わずか1本に抑え込む。
三河がボールのないサイドでスクリーンを使ってフリーを演出しようとすれば、しっかり間合いを詰めてシュートできる空間を与えない。ボールを持った相手に意図的にドリブルの方向付けをさせ、カバーディフェンスでつぶした。「最悪の場面でもスイッチして守れたし、コミュニケーションが取れていた」と田代。チームの意思統一がスムーズな連係を生んだ。
徹底した守りは攻撃に流れを生む。3点ビハインドで折り返し、第3Q中盤に牧隼利がスチールからの単独速攻で勝ち越し。牧はこのクオーター、3点弾や体を張った守備でチームに貢献し、田代は「当たりに負けないし、最後までやるべきことをやり通す。チームにいい影響を与えている」と信頼感をにじませる。
第4Q、3点弾3本で勝負を決めた岸本隆一は「ディフェンスマインドが一番の優先順位になっていて、オフェンスに流れを生んでいる。勝ちパターンが見えてきてる」とうなずいた。
(長嶺真輝)
▽Bリーグ1部(沖縄市体育館、1460人)
キングス 30勝10敗
85―75(16―18,14―15,29―19,26―23)
三 河 25勝15敗
【評】立ち上がりから外角シュートの成功率に苦しむが、守備で高い強度を保ちロースコアの試合に持ち込む。第3Qに牧隼利や田代直希がスチールを連発して速攻で流れをつくり、最終第4Qは岸本隆一の連続3点弾でリードを保ち、逃げ切った。
◆選手がファイトした
藤田弘輝HC(キングス)の話 前回の三河戦はホームで悔しい負け方をして、しっかり取り返すという意味でこの試合を意識していた。選手がファイトしてくれた。負けて学んでいる暇はもうないので、緩まず、自分たちのバスケを積み上げていきたい。
◆リバウンドでやられた
鈴木貴美一HC(三河)の話 後半に琉球の得意なリバウンドでやられてしまい、(セカンドチャンスで)17点を取られてしまった。守備が良くてもリバウンドでつながれてしまったことが最大の悪かった部分。次に当たる時はチームの約束事を遂行したい。