新卒者の内定取り消し3日間で5人 労働局確認、大学には「繰り下げ」連絡も


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沖縄労働局(資料写真)

 沖縄労働局は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、3日から5日までの3日間で、県内新卒者の内定取り消しを2社5人確認した。入社繰り下げは0件だった。企業の特定につながるとして、業種は説明しなかった。

 件数はハローワークを通して労働局が把握しており、実数はより多い可能性がある。

 一方、県内大学では不動産業の営業職で1社2人の内定取り消しを確認した。企業から「コロナの影響で業績が良くない」と、学生2人に説明があったという。観光関連業1社からは「入社時期を3カ月繰り下げる」と大学に連絡があった。

 りゅうぎん総合研究所の久高豊専務は「コロナ後を見据えて採用活動していた企業も、3度目の緊急事態宣言で影響を受け、企業存続を懸けて採用しない方向に変えたのではないか」と指摘した。

 労働局では昨年3~6月にかけて、内定取り消しを3社5人、入社繰り下げを4社37人確認した。

 業種別では宿泊・飲食サービス業や卸・小売業などの観光関連産業で多かった。

 那覇市おもろまちの那覇新卒応援ハローワークでは、「新卒者内定取消等特別相談窓口」を設置し、平日午前8時半から午後5時15分まで相談を受け付けている。(電話)098(866)8609まで。

 (吉原玖美子、比嘉璃子)