がん闘病の祖母を思い…上原さん親子、伸ばした髪を寄付


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 がんと闘病中の祖母を思い、何かできないかと考えた糸満市の上原萌生(きい)ちゃん(6)が、母の真希さん(38)と一緒にヘアドネーションをした。「本当は髪は短い方が好き」と語る萌生ちゃんは祖母の病気が良くなることを願い、3歳から伸ばした髪をばっさり切った。

祖母のことを思いヘアドネーションに挑戦した上原萌生ちゃん(左)と母の真希さん=5日午前、那覇市赤嶺の美容室「shi―gwa―salon yi―cor」

 萌生ちゃんが「(一緒に)おままごとして遊ぶのが好き」という祖母は真希さんの母親で、抗がん剤治療で髪が抜け、ウイッグを着けているという。そこで、真希さんが同じような経験をしている人が他にもいることを萌生ちゃんに説明し、ヘアドネーションを勧め、2人で髪を伸ばし始めた。

 現在、保育園に通う萌生ちゃんは4月から小学1年生になる。その節目のタイミングで切ることにした。5日午前、2人は那覇市赤嶺の美容室「shi―gwa―salon yi―cor」を訪れた。

 腰の辺りまで伸ばした髪をばっさり切った萌生ちゃんは「くすぐったかった」とはにかんだ。髪は美容室を通してヘアドネーションに取り組む団体に贈る。真希さんは「娘も良い経験になったと思う。人のために、人のことを考えられるように成長してほしい」と話した。