「紅芋菓子、おいしかった」 久米島・球美中 生産者に動画でお礼


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「紅芋シュークリーム」を手にする3年生=2日、久米島町の球美中学校

 久米島町の球美中学3年の給食に2日、久米島町字兼城のYUNAMI FACTORY(ユナミファクトリー)が製造販売している「紅芋シュークリーム」が提供された。町は「食」を通じて久米島の良さを知ってもらいたいと、3年程前から学校給食に提供している。

 同店マネジャーの摺木(すりき)陽介さん(34)は「提供時の現場に足を運ぶことができず、食べた感想などは実感できなかった」と語った。

生産者の摺木陽介さん

 だが、球美中3年生34人の思いは違った形で届けられた。紅イモシュークリームを食べた後、代表の5人が動画のコメント撮影に挑戦。何も知らない摺木さんは取材の途中から3年生の動画が手元のスマートフォンに映し出され、子どもたちの感想に見入った。

 3年生は「久米島の紅芋がスイーツになるのが不思議」「めっちゃうまかった」「口に入れた瞬間、紅イモ畑が頭に浮かんだ。地産地消をこれからも進めてほしい。久米島の先輩が久米島の特産を生かした発想はとてもいいと思う」と伝えた。

 動画を見た摺木さんは「すごくうれしい。ほかにも久米島にはたくさんの食材があるので、今後も提供していきたい」と弾んだ声で話していた。

 球美中3年生の温かい“ドッキリ”は生産者の背中を押す形で成功した。

 22日と23日にも町内の小学校、中学1、2年生へと提供される予定。
 (山口英憲通信員)