沖縄市の工芸士・屋我さん 琉球ガラスに新風 独自技法とカラー人気


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グルーチッピング技法の作品(左)と、ピーコックグリーンのグラスを持つ屋我平尋さん=沖縄市知花の琉球ガラス工房「Glass studio尋」

 【沖縄】沖縄市知花にある琉球ガラス工房「Glass studio尋」代表で、琉球ガラスの県認定工芸士の屋我平尋さんのオリジナルのグルーチッピングという独特の質感の技法や、鮮やかな3色のカラーが県内外から人気を集めている。

 屋我さんはステンドグラスを8年間修行した後、琉球ガラスを9年間学び独立して24年目を迎える。グルーチッピング技法は溶かした膠(にかわ)(ゼラチンを主成分とする接着剤)をサンドブラスト(研磨材を吹き付ける加工法)したガラスの表面に流すことにより、独特な模様を作るステンドグラスの技法だが琉球ガラスでは難しい。また藍を一面に染め重ねた暗い青色の「褐返(かちがえ)し色」やピーコックグリーン、すみれ色も他には真似できないオリジナルの色だ。

 屋我さんは「地元の人にも琉球ガラスの良さを知ってもらい、子どもたちにも本物を使用してほしい」と呼び掛けた。

 作品は同工房と市中央の「コザ工芸館ふんどぅ」で扱う。12日開催の「第19回沖縄市工芸フェア」にも出店する。工房は午前9時~午後5時。日曜定休。問い合わせはグラススタジオ尋(電話)098(937)3445。
 (喜納高宏通信員)