選挙学び投票体験 興南中、那覇市選管が出前授業


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
模擬選挙で票を投じる生徒たち=2月26日、那覇市古島の興南中学校

 那覇市選挙管理委員会事務局は2月26日、同市の興南中学校で選挙出前授業を開いた。3年生が座学や模擬選挙を通して選挙に対する理解を深めた。模擬選挙では生徒が架空の街「こうなん市」の市長選候補者を演じた。

 前半は選管職員が選挙に関する〇×クイズを出題した。戦前は女性の選挙権が認められず、1945年の法改正により46年から男女平等の完全普通選挙が実現したと紹介した。衆議院選挙には約600億円もの費用がかかること、2019年の参議院選挙の全国投票率は48.80%で有権者の約半数が権利を放棄していることも説明した。

 後半の模擬選挙では生徒4人が潔白きよし、選挙いくよ、東表いくせい、安善だいいちという架空の候補者役を務め、演説やメディアとの質疑応答を演じた。街の広大な空き地の活用法を争点にそれぞれが政策を掲げ、学園都市の整備を訴えた東表いくせいが“当選”した。

 演説の内容などは生徒たちが独自にアレンジを加えた。選管事務局の伊集盛昭さんは「予想以上にレベルの高い内容だった。選挙出前授業が主権者教育に加えて、課題解決の力を身に付けることにつながればうれしい」と話した。