PFOS(ピーフォス)を含有していない消火剤だと説明していたのに、実際に飛散した泡に含まれていたことは問題だ。最も考えられるのは容器や配管に残っていたという可能性だが、それなら低い濃度にとどまるのではないか。普天間飛行場で流れ出た消火剤の泡と同じ程度の濃度で出ている。自衛隊の丁寧な説明が必要だ。
普天間飛行場でPFOSを含む消火剤が流出したことを受けて全国の基地でも非PFOS消火剤に交換する流れができた。この濃度のPFOSは問題だという共通認識があると言える。
接触を避けることなどを呼び掛けなかった、自衛隊の説明は雑だった。物質の扱いは慎重でなければならない。日頃から扱っている消火剤だということで危険だという認識が足りなかったのではないか。基地外に飛散した泡を回収しなかったという対応もまずい。自衛隊は、過去の流出の有無や訓練で使った消火剤の処理を含めて取り扱いを振り返ってほしい。
(環境化学)