普天間に大型輸送ヘリ2機配備 同型機数が増か 米海兵隊


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 米海兵隊は10日までに米ハワイ州からCH53E大型輸送ヘリコプター2機を移転し、米軍普天間飛行場に追加配備した。米軍が写真や映像を公表するサイトや米軍準機関紙が伝えた。県や宜野湾市によると、同飛行場にはCH53E12機が所属しており、移転してきた代わりに削減されなければ14機に増えることになる。

米軍普天間飛行場に運び込まれるCH53E大型輸送ヘリ=4日(米軍サイトDVIDSから)

 米軍サイトによると、空軍の大型輸送機C17グローブマスターで運んだ。同飛行場では3日と6日にC17の着陸が確認された。

 今回の移転は、米海兵隊トップのバーガー総司令官が2020年3月に示し、海兵隊の将来像を描いた「戦力デザイン2030」に基づいている。この文書で、大型輸送ヘリの飛行隊を減らす方針が示されていた。

 10日現在、県や宜野湾市には知らされていない。老朽化が指摘されているCH53Eは普天間第二小学校への窓落下など、県内で事故を繰り返している。不具合や異音も確認されてきた。

 米軍準機関紙・星条旗新聞によると、移転でハワイのCH53Eは8機となるが22会計年度(21年10月~22年9月)に廃止する予定だ。その他のヘリ部隊も削減した後、KC130空中給油機の飛行隊を創設するという。これらの動きもバーガー氏の「戦力デザイン2030」と合致する。