沖縄尚学高、海外大学に78人が現役合格 国際バカロレア資格活用 国内大学にも合格者


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IBポーズを決める國仲元之輔さん(左から2人目)、ボルトン・ジョナサン万次郎さん(同3人目)、ウッド雪さん(同4人目)ら=2月20日、那覇市国場の沖縄尚学高校

 沖縄尚学高校国際文化科学コースの3年生はこのほど、国際バカロレア(IB)資格を活用した大学入試で、国内の国立・私立大学に多数合格した。同コースの國仲元之輔さん(18)が世界ランキング34位(英国の高等教育専門誌「タイムズハイヤー・エデュケーション」9月号発表)のカナダ・ブリティッシュコロンビア大学(UBC)に合格した。計78人が沖尚と協定を結ぶ米国のワシントン州立大学やアイダホ州立大学など海外大学に現役合格した。

 國仲さんは、米国の一流リベラルアーツ大学への進学を支援するグルー・バンクロフト基金に応募し、給付型奨学金も取得した。毎年5万ドル(日本円で500万円以上)を4年間支給される。國仲さんは奨学金を受けて米国のノックス大学に進学予定だ。「IBで培ったスキルを生かして大学では経済と哲学を学び、将来は沖縄に貢献できる人材になりたい」と話した。

 同コースのボルトン・ジョナサン万次郎さん(18)は英国のエクセター大学に進学する予定。英語検定1級やIELTS(アイエルツ)のスコアで9点満点中8点を取得しており、大学1年次の英語の授業を免除申請するという。「コンピューターサイエンスなどを学び、国際的に役立つ人材に成長したい」と意欲を語った。

 同コースのウッド雪さん(18)は、日本では経験できないことを海外大学で学びたいと、カナダのビクトリア大学に進学する予定だ。IB資格で取得した得点の単位認定を受ける申請をしているという。

 IBを活用した国内の入試で同コースの3年生は、国立の北海道、筑波、岡山、鹿児島、金沢、私立の上智や立教の各大学に合格した。

 同校の石井淳教頭は「IBの学びを生かしてグローバルで活躍する人材を期待したい」と話した。

 IBは国際バカロレア機構が提供する国際的教育プログラム。
 (中川廣江通信員)