バガス活用かりゆしウェアのシェアサービスで環境に配慮 新会社設立し10拠点目指す


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バガスでできたかりゆしウエアのシェアリングサービスを事業化する「Bagasse Upcycle」の小渡晋治CEO=4日、浦添市

 サトウキビの搾りかす(バガス)を使った商品を展開するRinnovation(リノベーション、東京都)と、ソフトウエア開発のOkicom(オキコム、宜野湾市)は、バガスでできたかりゆしウエアのシェアリングサービス会社「Bagasse Upcycle(バガスアップサイクル)」(那覇市)を近く設立する。現在、県内ホテルなど3拠点でサービスを展開しており、年内10拠点まで増やす。循環型で環境に配慮した、持続可能なサービス提供を目指す。

 シェアリングサービスに使用するかりゆしウエアの製造は全て国内で行われ、同社のウェブサイトでサプライチェーン(供給連鎖)の情報も公開している。利用者はシャツにあるICタグにスマホをかざすと、流通情報や何人が着用し、どれだけの二酸化炭素が削減できたか確認できる。

 15日時点で、これまでに使用されたバガスの数量は120キロで、環境負荷が高い素材の削減につながった量は2200キロに上る。

 年内に、シェアリングサービスに使用するバガス使用のかりゆしウエアを110着から500着に増産し、初年度の売上高目標を2800万円に掲げる。これまで日額でサービスを提供してきたが、月額定額サービスや、販売した同社のかりゆしウエアを買い取る制度も導入する。

 バガスアップサイクルの小渡晋治CEO(最高経営責任者)は「アパレル産業は、世界的に環境負荷が高い産業だ。シェアリングを活用することで、無駄になる衣類を減らし、かりゆしウエアのリブランディングにもつながる」と述べた。

 商品などに関する問い合わせは同社サイトへ。