しまくとぅばの魅力伝える 養成講座、上級修了者36人に認定証


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 周子
しまくとぅば上級講師に認定された受講生ら=14日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール

 沖縄県しまくとぅば普及センターは14日、中南部地域の県民を対象にした、しまくとぅば講師養成講座の上級編修了者36人に認定証を交付した。同日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室で交付式が行われた。上級編修了者の認定は初。同センターの波照間永吉センター長は「しまくとぅばを教える人材を育てることができた」と今後の活躍に期待した。

 しまくとぅば講師養成講座は2018年10月、120人が参加した初級編から始まった。中級編を経て、20年10月から21年2月まで上級編の講座が開かれた。上級編修了者は24~75歳の36人で、初級から上級まで全90コマの講座を受講した。
 初級編は主に基礎知識、中級編で各地域の特徴や実践を学んだ。上級編のテーマは教育方法で、講師として小中学生へ教えられるように模擬授業やグループ実習を行ってきた。講師を務めた中本謙琉球大教授は「大切なことは子どもたちにしまくとぅばを出合わせて、興味関心を抱かせること。魅力を伝えてほしい」と期待を込めた。

 認定試験で最高点だった赤嶺なをみさん(55)が受講生を代表してあいさつ。「言語学の視点から、方言ではなく琉球という国の言葉であることを学んだ。沖縄の自信を取り戻せた」と語り、講師への感謝を込めてしまくとぅばで歌を贈った。会社員の平良彩さん(43)=南城市=は「子どもたちはしまくとぅばを難しいと感じているかもしれないが、ハードルを下げて生活の中で使ってもらえるようにしたい」と意欲を語った。
 講座は北部、石垣、宮古、与那国と巡回していく。4月からは北部で中級講座が始まる。