名護市長、辺野古設計変更「意見の再提案せず」市議会で明言


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名護市役所

 【名護】沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局による設計変更申請に対する市長意見について、渡具知武豊名護市長は15日の市議会3月定例会で「再度、議会に提案することはない」と明言した。

 県からの諮問について「埋め立て地の用途変更について聞かれた」とする見解を繰り返した。石嶺康政氏、岸本洋平氏の一般質問に答えた。

 市長意見については昨年の12月定例会で、用途変更に「異議なし」とする意見が否決された。市は「12月の意見が市長意見」との結論から今月8日、県に「市長意見はない」との趣旨の文書を送付した。

 渡具知市長は15日、「同じ議案で(議会の)理解を得ることは難しいと判断した」と述べた。

 普天間飛行場の辺野古移設について「県と国の係争を見守る」とする市長の考えが移設を黙認しているとの指摘に対して、渡具知市長は「黙認はしていない」と反論。「二十数年前からさまざまな意見があり、単に賛成、反対で割り切れない。市長の立場で白か黒かということになれば、市民の間に無用な対立を起こさせると危惧する」と話した。2期目の出馬については「現時点で申し上げることではない」として明言しなかった。