FC琉球3連勝、後半一気に「風上攻勢」 阿部が全得点に絡む 群馬に2ー0


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 サッカー明治安田J2の第3節は14日、各地で行われ、FC琉球は群馬県の正田醤油スタジアム群馬でザスパクサツ群馬と対戦し、2―0で勝利した。開幕3連勝で勝ち点を9に伸ばした。順位は2位のまま。次戦は20日午後4時から沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでV・ファーレン長崎と戦う。

 強い横風が吹き付け、難しいボールコントロールが求められる試合で、FC琉球が少ない好機にしっかり得点し、決定力の高さで勝利をたぐり寄せた。

 追い風の後半39分に左サイドから風間宏希が裏を狙った長い縦パス。反応したのは先制ゴールを挙げた阿部拓馬だった。風で伸びる軌道を「考慮した」と瞬時の飛び出しで落下地点にジャンプし、バックヘッドでゴール右隅に流し込んだ。

 ボールは惜しくもバーに阻まれたが、赤嶺真吾も風間、阿部の動きに合わせてゴール前に詰めており、こぼれ球を押し込み、移籍後初得点でダメを押した。

 向かい風の前半は、ボールが思ったように前線に供給できず我慢の時間が続いた。CKを何度も与え、押し込まれたが「割り切って耐えよう」と意思統一を図った切り替えがうまく作用し、無失点で切り抜けた。

 阿部は「結果的にその選択は間違っていなかった」と後半の攻撃の集中力につながった。群馬の奥野僚右監督も「フィニッシャーの精度の高さ。後手に回った」と評価する攻めの鋭さだった。それでも阿部は「細かい判断はもっと必要」とつなぎの場面をもっと増やす重要性を挙げ、気を引き締めた。


(1)正田スタ
琉球 3勝(9)
 2―0(0―0,2―0)
群馬 1勝1分け1敗(4)
▽得点者 【琉】 阿部(2)赤嶺(1)
▽観客 2258人

◆集中力高かった

 樋口靖洋監督(琉球)の話 強風でコントロールが難しい中、全体で集中力が高かった。(向かい風の)前半はよく耐えた。自分たちらしいボールの握り方はまだできていなかったが、それでも後半は効果的に得点を挙げた。そこは評価したい。