村長の退職金返納を決議 補助金返還問題巡り 伊平屋村議会


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伊礼幸雄村長

 【伊平屋】伊平屋村(伊礼幸雄村長)が2018年度に発注した田名漁港の工事の工期遅延に伴い、出来高払い分の補助金8680万円を村が県と国に返還したことを巡り、村議会3月定例会は15日、村長が退職する際に退職金50%を自主返納するよう求める決議を全会一致で可決した。決議では「村民および村財政への多大なる迷惑と損害を与え、伊平屋村の信頼を失墜させた」と強調した。

 村長は退職の意思を示しておらず、決議は議会側の要望。決議に対し、伊礼村長は答弁で「不祥事を起こした他の市町村では三役の給与削減などで対応している。前例のないことを要求する根拠は何か」と難色を示した。

 16日の定例会でも伊礼村長の責任を問う質問が相次いだ。野甫英芳氏の一般質問に対し、伊礼村長は「村の最高責任者として真摯(しんし)に受け止めたい」とし、これまで問題解決に努めた経緯を説明。本紙の取材に対しては「あと半年の任期なので、歯を食いしばってでも頑張りたい」と答え、村長を継続して務める意思を示した。4期目に関する言及はなかった。