沖縄の新社会人と就活生に必携の1冊 「1950倶楽部」が新刊を発行


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沖縄経済と業界発展ー歴史と展望ー

 1950年創業の県内11社でつくる「1950倶楽部委員会」(会長・上間優大同火災海上保険会長)はこのほど、県経済の歴史と現在、未来を読み解く新刊「沖縄経済と業界発展―歴史と展望―」を発行した。

 学生向けの分かりやすさを意識しながら、他県と異なる歴史を持つ沖縄経済の歩みを掘り下げた。業界ごとに県内主要企業の成り立ちなども網羅しており、新社会人やこれから就職活動に臨む学生らに必携の一冊となっている。

 1950倶楽部は、沖縄戦直後の復興期に産声を上げた老舗企業の集まり。大同火災のほか、赤マルソウ、新垣具郎商店、新垣産業、沖縄食糧、沖縄バス、光文堂コミュニケーションズ、屋部土建、りゅうせき、琉球海運、琉球物流がメンバー。昨年の各企業創立70周年の節目に合わせ、沖縄経済を概観する書籍の編集に取り組んできた。

 各章の執筆は県出身の経済学者4氏が担当。第1章「琉球・沖縄の経済発展史」は大城淳氏(沖縄大経法商学部准教授)、第2章「沖縄産業発展のあゆみ」は山内昌斗氏(専修大経営学部教授)が筆を執った。

 第3章「自立型経済への挑戦」は大城肇氏(琉球大元学長、名誉教授)、第4章「両利き経営と沖縄の可能性」は與那原建氏(琉球大国際地域創造学部教授)が担当し、自立型経済に向けた現状分析や、ポストコロナの展望を描いた。
 琉球新報社、沖縄タイムス社の新聞2社がコラム執筆で協力している。20日ごろから県内書店で販売する。価格は税込み1600円。