手作りはかまで卒業式 コロナ下「思い出に残るものを」 沖縄大・我如古さん


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手作りのはかまをはいて卒業式に出席したこども文化学科4年の我如古美沙稀さん=11日、那覇市国場の沖縄大学

 11日に行われた沖縄大学の卒業式に、人文学部こども文化学科の我如古美沙稀さん(22)は、手作りの鮮やかな紺色のはかま姿で出席した。本格的な裁縫は初めてだったが「新型コロナの影響で休講が続き、旅行もできなかった。大学生活で何か思い出に残るものがほしい」と挑戦した。

 「思い出残したくない?」。はかま作りは、卒業論文の相談で訪れた宮島基学科長から声を掛けられたのがきっかけだった。我如古さんは「身内に女性が多く、使う機会も多いかもしれない」と思い、取り組むことにした。

 同大同窓生の熊谷フサ子さん(熊谷 和・琉裁きもの専門学院院長)が1日3時間、週2回、作り方を指導してくれた。「縫い方や糸の種類など分からないことだらけだった」と振り返る。学んだことを思い出しながら自宅でも制作に取り組んだ。2月15日から作り始め、卒業式4日前の3月7日に完成した。我如古さんは「良い経験になり、達成感がある。来年もぜひ、誰かに挑戦してほしい」と笑顔で話した。